引っ越しした方であれば良く判ると思うのですが、1度だけでも大変な引っ越しを、引っ越し業者は毎日やっているのです。
引っ越し業と言うのは、言ってみれば全ての会社がブラック企業です。
それは引っ越し業務の特殊性が大きく影響しています。
今回は引っ越しの仕事はかなりつらい・・・ほぼブラック企業などの情報をお届けしていきます。
引っ越し業者は朝早く夜遅い
引っ越し業者の朝はとてつもなく早いと言えます。
ユーザー的には普通に8時、9時から引っ越しスタートだから、業者も普通の出勤時間だと思っているでしょうが、まずは内容を確認して必要な資材などをトラックに積み込まなければなりません。
しかも、丁度ラッシュ時にユーザー宅に向かうので、普段より長い時間がかかるのを逆算しなければなりません。
と言う訳で、引っ越し業者の朝は5時に会社着なので、起きるのは4時半と言ったところなのです。
これほど朝が早いので普通の会社であれば9時間拘束実労8時間と考えれば、午後2時には帰れる算段が出来ます。
ですが、引っ越し業者の帰宅は、受け持った引っ越しがいつ終わるかに掛かっているので、12時間労働などほぼ毎日です。
午前5時に出社しても退社は午後7時、8時なのです。
引っ越し業者にタイムカードはない
こうした労働の条件ですので、引っ越し業者にはタイムカードがありません。
引っ越し業者の重役たちには「時間給」と言う概念が存在しません。
1日働いていくらと言った感覚が普通なのです。
よって、残業と言う言葉の概念もありません。
給料も安い!
これほど時間的にハードな仕事であるにも関わらず、何時間働こうが、どれだけきつい現場であろうが、引っ越し業者の日給は何と7000~10000円と言う程度です。
仕事がハード過ぎて、仕事後に遊びに行ったり、休みだからと言って外に出ることもないので、とりあえずお金は溜まります。
周囲はDQNとヤンキーばかり
当然のことながら、引っ越し業のスタッフはDQNとヤンキーばかりです。
後輩に気を遣うこともありませんし、初日でも荷物は同じだけ運べると思っています。
大物家具や大型電化製品は当然2人で運ぶことになるのですが、これは新人にはかなりきついもので、仕事に慣れている先輩と運ぶと明らかに力の差が出てきてしまい、それについていけません。
しかし、それで落としそうになったり、運ぶ途中で一休みしたいなどの言葉を出すと手こそ出ませんが、怒鳴られるのは定期です。
とは言え、仕事が終われば気楽なスタッフで、男同士でドロドロしたところがないので、仕事が終わった瞬間にその日あった仕事のことは忘れています。
ただ、とりあえず素直であることだけ気を付けましょう。
雨でも雪でも、暑くても寒くても関係なし
引っ越しはユーザーから見れば「その日にやる」と言う選択肢しかなく、天候がどうあれ中止や延期などは100%あり得ません。
暑さなどには慣れているので、普通の人が熱中症で倒れても引っ越し業者のスタッフは倒れません。
寒さに関してはあまり着こんで仕事が出来ないのですが、どの道最初だけ我慢すれば仕事で暑くなってきます。
ですが、厄介なのが雨や雪が降ってしまっている時です。
この場合、自分が濡れるからと言うより荷物が濡れてしまうことが問題なのです。
段ボールなど濡れると急に耐性がなくなるので、中身が底落ちするケースもあります。
またユーザーの荷物ですので、中身まで濡らすわけにはいきません。
そのため、玄関からトラックの荷台までは走って運びます。
ですが、雨などは横殴りの酷い雨の日もあり、その場合は走っても意味をあまり成しません。
また雪の時は雨ほど酷くありませんが、滑りやすくなっているので、玄関からトラックの荷台にまで走っていくと転ぶことは1回や2回ではありません。
天候を考慮出来れば良いのですが、時期によってはそんなことをすればいつ引っ越し出来るか判らなくなります。
今日やるとなったら絶対に今日やると言うのが引っ越しのスタンスですね。
真夜中の引っ越し
引っ越しには色々な事情で引っ越しする人がいます。
特に多いのは「夜逃げ」、「ヤ〇ザの組抜け」などです。
中には離婚で夫のいない内に引っ越したいと言うものまであります。
こうした仕事は比較的引っ越し業者にとっても危険が少なからずあるのですが、もちろん危険手当は出ません。
当然ですが、夜中にもう一軒引っ越すのですから、通常は深夜手当が出るのは当たり前です。
しかし、いつ働こうが引っ越しは引っ越しと言うのが引っ越し業者トップの考え方です。
正直、夜中の引っ越しはデメリットばかりでメリットは全くありません。
やり損なので、希望者は全くいませんが、内容が内容だけに、その筋に近い人や、負けないほど屈強なスタッフが割り振られます。
まとめ
今回は引っ越しの仕事はかなりつらい・・・ほぼブラック企業などの情報をお届けしました。
人生で1回でも大変な引っ越し、そんな引っ越しを日々するのが引っ越しスタッフなのです。
非常に大変な仕事で、ピーク時などは疲弊しきっています。
それをチョイスしたことも驚きますが、継続していることに驚かされますね。