引っ越しは、猫にとって大きなストレスとなる可能性があります。
愛猫には、できるだけストレスを与えたくないもの。
そこで、猫と引っ越しをする際に準備しておきたいこと、注意したいポイントや引っ越し後のケアなどについて見ていきましょう。
目次
荷造りでいっぱいになった部屋、猫のいる場所は?
引っ越し準備を進めていると、家の中が段ボール箱でいっぱいになりますよね。
大抵の猫は、「ただごとではない…」と恐怖心にかられてしてしまうことでしょう。
最悪の場合、脱走してしまうことも…。
そうなる前に、猫は「安心していられる安全な場所」にいてもらうようにしましょう。
いくつか部屋がある場合は、ひと部屋を猫の居場所にしてあげるとよいかもしれません。
ペットホテルに預ける方法も
引っ越し準備が1日で終わらない場合には、段ボール箱に囲まれた生活が何日か続くことになります。
どうしても猫が安心できる居場所が見つからない場合、ペットホテルや猫好きの友人などに預けるのもひとつの方法です。
ただ、猫はいつもと違う場所にストレスを感じるものです。
預ける場合は、引っ越し前日から当日の2日間など、できるだけ短期間にしたほうがよいでしょう。
脱走に注意!
慣れない空間や雰囲気に恐怖を感じると、猫が脱走してしまうこともありえます。
万が一、脱走してしまった場合に備えて、連絡先を記した首輪や迷子札をつけておくことをおすすめします。
一番安心できるのはケージに入れてあげることですが、家にいながらにして1日中入れておくのは、猫にとってストレスになります。
移動するときはどうする?
新居へ移動する際、猫をどう輸送するかを考えておく必要があります。
自分で輸送するのか、業者に依頼するのか。費用はどのくらいかかるのか、輸送する際に必要なモノは何か、など事前によく調べておきましょう。
自分で輸送する
自家用車やレンタカーで輸送する際は、キャリーバッグに入れて、揺れないように抱えて持つようにします。
運転手が自分で、他に同行者がいない場合は、シートベルトなどで固定するようにしましょう。
急ブレーキをかけてしまったときに、キャリーバッグが転倒するのを防げます。
輸送してくれる業者に頼む
ペット輸送の専門業者があります。当然のことながら、移動距離によって料金が異なります。
遠方への引っ越しの場合は、移動時間も長くなるので、スピーディーに対応してくれる専門業者に依頼したほうが、猫の負担が軽減するかもしれません。
ストレスを感じたり疲れたとき、猫はどんな様子になる?
飼い主がどんなに気を付けていても、猫がまったくストレスを受けないということはないでしょう。
普段、おおらかな性格の猫でも、引っ越し前後の環境の変化には少なからずストレスを感じるものです。
では、ストレスを感じたとき、猫はどんな様子になるのでしょうか。事前に知っておいて、早めの対応を心がけましょう。
毛づくろいをしなくなる
猫は本来きれい好きな生き物なので、自分で自分の身体を舐めて清潔に保とうとします。
気分転換をしたくて「ちょっと舐める」程度の毛づくろいもありますが、基本的に自身の身体をきれいにするために舐めています。
きれい好きな猫が、1日に1回も毛づくろいをしないことがあったら、それはストレスのせいかもしれません。
活動的でなくなる
走り回ったり、ジャンプをしたりと普段は元気いっぱいに動いていたのに、元気がなさそうに見える。
引っ越し前後でこのような状態になったら、ストレス以外の病気の可能性もあるので、なるべく早めに動物病院に相談しましょう。
トイレではないところにおしっこやうんちをする
いわゆる「粗相」をしてしまうのも、ストレスを感じている証拠。
それまできちんとトイレで排泄ができていた子が粗相をしたら、遊ぶ時間を増やしてあげるなど、ストレス発散できるような工夫をしてあげましょう。
攻撃的になる
おとなしくていい子だったのに、すぐに威嚇したり、噛みついてきたり、引っ掻いてきたりする、いつもと違う環境におかれて恐怖感が募り、攻撃的になってしまう子もいます。
そんなときは怒ったりせず、そっとしておいてあげましょう。
猫が早く新居に慣れるための心得
猫にとって新居は、何が待ち受けているかわからない「怖いところ」でもあります。
短期間で慣れてしまう子もいれば、何日もかかってやっと慣れる子もいるので、焦らず猫の様子を見守ってあげましょう。
猫が気に入っているもの、使い慣れているものを持っていく
新居では新しい生活に合わせてなるべく新品のものに買い替えたいものですが、引っ越し前の家で猫が使っていたおもちゃやブランケット、ペットベッドなどは、破棄せずに持っていくようにしましょう。
猫は自分のにおいがついたものがあると、気持ちが落ち着きます。
慣れるまで好きなだけ探索をさせてあげる
猫は未知の空間に身を置かれると、ビビリながらもあたりのにおいを嗅ぎまくって、危険なモノがないか探索し始めます。
1日の探索で満足する猫もいれば、どこかに隠れながら何日かかけてじっくり探索する猫もいます。
慣れるまで好きなだけ探索させてあげましょう。
無理に慣れさせようとしない
新居に早く慣れてほしいからと言って、隠れているとこから無理やり出したりするのはやめましょう。
無理やり慣れさせようとすればするほど、猫は怖がって隠れ場所から出てこなくなります。
猫のペースを尊重しましょう。
まとめ
新しい場所で新しい生活がスタートする「引っ越し」。
人 にとってはワクワクする楽しみなイベントのひとつですが、猫にとっては実に大きなストレスになります。
できるだけストレスが軽くなるよう工夫してあげ、猫が早く新居に慣れるサポートをしてあげるよう努めましょう。